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NPO法人か株式会社か

 いわゆる社会起業、あるいは福祉関連の事業をもって起業をされる方ですと、まず最初にNPO法人の設立を依頼される方がいらっしゃいます。

 これらの事業は株式会社の組織をもって設立することには向かないのでしょうか?

 結論から申し上げますとそのようなことはございません。

 結局のところ、事業計画次第、ということになります。

 中でもNPO法人の設立を検討される際、一番気を付けていただきたいのは、

・NPO法人をもって収益事業をすることは可能である
・NPO法人においては配当を行うことができない

 という2点です。

 NPO法人=特定非営利活動法人という名称から特定非営利活動=ボランティアと思われ、収益事業、すなわちビジネスを行ってはいけないと思われる方が少なからずいらっしゃいます。

 しかし、これは

・営利活動=配当

 を指すものであり、この行為が禁止されているものと考えていただけますと幸いです。単にNPO法人としての活動(福祉施設の運営、講演会等)において収益活動を行うことは何ら問題ございません。

 これを考えますと、収益事業が可能であればNPO法人という選択肢が見えてきた、という方がいらっしゃいます。

 一方、配当という行為が制限されるということは、出資を求めるという上では大いにマイナスとなります。(そもそも基本的に配当がされなければ出資が成り立ちませんので)

 一応、NPO法人におきましても社員総会というものが存在し、これは株式会社における株主総会に該当し、社員は一人につき一票の原則を保有しておりますが、株主と異なり、NPO法人がいかなる利益をもたらしたといたしましても配当にあずかることはできません。あくまで運営に関して発言権を持つに留まります。

 つまり、NPO法人であっても収益事業そのものは方法によっては十分に可能であり、また配当というものを意識した場合、事業内容がたとえ福祉をはじめとする公共性の非常に高いものであっても、会社組織というものによらなければならないということになります。

 両組織を比較しておきます。

  株式会社 NPO法人
必要人数 1人から可 10人以上
(うち理事3人、監事1人以上を含む)
必要資金 資本金は1円から可
*但し法定費用として25万円程度の費用を要する。
資本金及び法定費用なし
設立期間 10日〜20日程度
*準備期間、書類作成依頼の場合を除く
4か月〜6か月程度
*準備期間、書類作成依頼の場合を除く
役員任期 取締役は最大10年以内(重任可)*注1 2年以内(重任可)
収益性 特に制限なし、配当可 ・定款に定めたる目的に支障をきたさない
 範囲であれば可
・その他の事業して定めた場合、主たる  目的以外の事業も可
・配当は不可
融資及び補助並びに助成 経営状態、事業形態による 公的機関からの補助金、助成金について特別枠が一部あり
*融資及び助成要件については各窓口について参照

*注1
  重任手続き(重任登記)について・・・所定の役員が期間満了後、同一人が同じ役職に就任することを「重任」といいます。事実上変更なしとなりますが、一度退任後、再度就任という手続きをする必要がございます。この手続きを怠りますと過料(刑罰
(罰金刑等)にはあたりませんが、制裁措置として料金の支払いを課せられる措置)に処せられることがございますのでご注意ください。

 任期が不明な方の場合、定款によりご自身もしくは自身の会社の役員の任期をご確認されてください。ご自身で確認ができない場合は司法書士等に対して一度ご相談をされることをお勧めいたします。

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