既にご存じの方も多いと思われますがこれから始めて起業をされる方、あるいは再度ご確認をされる方のために、再度説明をさせていただきます。
個人事業から始められた方が法人化(会社設立)をすることを俗に「法人成り」といいます。例えば一人で事業を行っている方の場合、組織そのものが変更されましても特に人そのものが変わることはございません。
ではなぜそのような変更が必要なのかといいますと、基本的には「法人口座」を作り出すことが目的となります。
例えば1000万円分の取引を行ったとします。あるいは1000万円の報酬をある個人事業者に支払ったとします。
この場合、個人口座ですと、これが事業目的なのか、あるいは個人に対する「贈与」なのかがはっきり致しません。
極端な場合、「ビジネスではなく、お金をもらっただけ」とすることも可能なわけです。
これがどのようなことかといいますと、例えば振り込んだお金を「持ち逃げ」されたと致しましても、これを「もらった」と主張されてしまいますと回収できなくなることがあり得るということです。
一方、これが法人口座ですと、個人がお金を引き出すことは著しく制限されることになります。
つまり、法人の口座、すなわち会社の口座と個人の口座が完全に分離されるため、個人が勝手に口座のお金に手をつけてしまった場合、これは「横領」になる可能性があるということです。
これはたとえ社員が一人の場合でも適用されますので、取引先にとっては金銭トラブルのリスクを大幅に軽減することが可能となります。
会社設立によって登記事項証明書による法人の証明が可能となります。これは個人でいえば住民票にあたるものですが、これはより強力な身分証明ともいうべきものとなります。
ごく一般的な話ですが、自分自身が取引先を選ぶということを考えてみてください。相手方が実体のない会社であったり、あるいは経歴が全く不明な人物であったり・・・もし何も身分を証する手段を持たない人物であればそのようなリスクは非常に高いといって問題ないでしょう。
そのような問題を回避するため、法人という組織はその身分を「保証」する一つのツールと考えていただけると分かりやすいのかもしれません。
ごく大雑把な説明になってしまいました。会社設立というものは設立の際、自分自身で設立しても最低25万円程度の法定費用が発生します。
「個人事業としても実績がある。にもかかわらずなぜこのような大金をかけて法人化をしなければならないのか?」とおっしゃる方も中にはいらっしゃいます。
しかし実際に貴方が、貴方自身の会社と、それも全く面識がなく、それも以前騙されたことがあると考えてみてください。取引の相手方がどのようなものか少しでも知りたい・・・当然そのように思いますよね?
まずは基本的な身分証明の手段と考えていただけますと幸いです。もちろん、いずれは大きな組織に発展させることも視野に入れられていらっしゃるのかもしれません。しかしまずはそのような考えをもって法人化を行うことが重要です。