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NPO法人の管轄について

 NPO法人を申請する際、「どこで申請するか?」という問題についてですが割と重要ですので説明させていただきます。

1.都道府県か内閣府か

 基本的に主たる事務所(会社でいう本社)が一か所であれば、その場所のある各都道府県が申請先となります。例えば東京都に事務所がある場合は東京都庁、北海道に事務所がある場合は北海道庁となります。

 一方、従たる事務所(会社でいう支店)が存在する場合、常に内閣府が申請先となります。例えば東京都に主たる事務所、大阪府に従たる事務所が存在する場合、あるいは長野県に主たる事務所、新潟県に従たる事務所が存在する場合、いずれも申請先は内閣府となります。

 注意しなければならないのは後者の場合、すなわち主たる事務所が東京都以外であり、尚かつ複数の事務所が存在する場合です。この場合であっても内閣府が所轄庁(管轄する庁)となるわけですが、東京都が主たる事務所でない場合、いくつか不便なケースが出てくることもございます。

 従たる事務所というものは、必ずしも必要なものとは限りません。例えば年に数回、講演や視察等の目的で遠方を訪れる程度であれば無理に設置する必要はございません。その場所が活動拠点の一つとして、法人の名で土地建物を使用するといったことが必要でない限り事務所を設ける必要はないともいえます。

 これとは反対に、いわゆる営業所の設置等は原則として認められません。正規の従たる事務所としての申請を行わず、あくまで営業所ないしは連絡先として主たる事務所と異なる都道府県に対して事務所を設置することは認められません。

 活動の内容上、常に従たる事務所の存在が不可欠な場合は正式な申請が必要となります。

2.管轄先の申請について

 管轄先についても申請方法について特徴がございます。例えば東京都と神奈川県ですと、若干ですがお互いに書式が異なります。内容(根拠となる法令等)に差違はないのですが、申請の際に修正を求められることがございますので注意が必要です。

 各所轄庁におけるwebサイトにおいて書式が存在している場合、書式をダウンロードした上で、書式に従うのが無難といえるでしょう。

 また、申請前における事前相談についても各所轄庁において異なります。一般に東京都ないしは内閣府においては事前相談における予約期間において多くの時間を要し(最短2週間程度、目安としては3週間程度。但し時期によって異なります)また事前相談によって確認される事項は最低限度の内容(法令上客観的に判断しうるもの)に限られます。

 特に補正事項がある場合、書面を提出後、審査期間内においてなされるケースが一般的です。

 一方、神奈川県となりますと、多少事前相談について説明内容が増えます。法令上客観的に判断しうるものをはじめ、設立趣旨書の内容等、認証の際に特に審査となる事項等、詳細な内容についてご確認いただけることがございます。

 基本的にNPO法人というのは認可制となっておりますので、単に書面を提出し、書面が整っただけでは設立に至りません。特に設立趣旨書の内容が特定非営利活動法人の活動に沿ったものであるかどうかは所轄庁の判断によるところも多く、これは申請者としては大いに気になるところです。

 例えば「キリスト教系の団体が街の清掃美化活動を行う」という申請において、設立趣旨書の記載の際に、このようなケースが問題となることがございます。もちろんこのような団体が申請を行うことは一般的に問題ございません。ただし、

・活動内容の一つとして月1回、ミサを行う。あるいはキリスト教における奉仕の精神を伝える活動を行う。

→これは特定非営利活動において禁止されている「宗教活動」にあたるとして、不認証の原因となる可能性がございます。

 一方、設立趣旨書において

・キリスト教系の教育を通じて身につけた奉仕の精神をもって、街の清掃美化活動を行いたい。

→清掃美化活動そのものが宗教活動に該当しないこと、及びその思想的根拠が通常の教育の範囲内にあると思われるので特に不認証になることはないと考えられます。

 上記内容に関しましては、東京都及び内閣府ですと、書面提出後、審査の段階で補正を求められるか、もしくは不認証となるケースが考えられます。一方、神奈川県ですと事前相談の段階で修正を求められるケースが考えられます。

 どちらの方法がやりやすいかは事業の内容、あるいは申請者次第ということになります。所轄庁によっても対応が異なりますので、この点は一度ご考慮いただけますと幸いです。また、一度所轄庁に対して詳細な内容を確認されてみてもよいかもしれません。

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